曲目紹介

こまいぬ太鼓 (石川 一成 作曲)

子供太鼓こまいぬ座のテーマ曲です。 日本の神社に飾る魔除けの雌雄一対の狛犬。瀬戸の産土神深川神社には、陶祖藤四郎が作ったといわれる国の重要文化財の狛犬があり、子供太鼓こまいぬ座の名前は、これから付けられました。

こまいぬばやし (石川 一成 作曲)

オープニングの時に演奏します。締太鼓を打つ5人の心をぴったりそろえて演奏します。

瀬戸川太鼓 (吉村 城太郎 作曲)

瀬戸川は瀬戸市の中心を流れています。この曲は瀬戸の歴史を物語風につづった4部構成の創作曲です。 瀬戸のやきものは、豊かな陶土と燃料に恵まれ、1300年の昔から焼かれています。

第1部 藤四郎

 鎌倉時代、加藤四郎左衛門 景正(かげまさ)は、永平寺の道元について、宋へ渡りました。 そこで、陶器の技術を学んで、日本に戻り、各地をまわって、良質の粘土を瀬戸で見つけ窯を築きました。籐四郎は、陶祖として、深川神社境内の陶彦社に祭られています。この曲の前半は、海を渡って宋へいくようすを、後半は、つるはしで陶土を彫る様子を、表現しています。

第2部 瀬戸山離散

 織田信長によって保護された、瀬戸の窯は、信長の死後、16世紀後半には、おとろえ、陶工達は、瀬戸山を離れ、美濃、越中瀬戸、会津などへと散っていきました。これが、瀬戸山離散であります。さみしく、かなしい時代でありました。

第3部 登り窯

 一時おとろえた瀬戸の窯は、江戸時代、尾張藩祖、徳川義直が、陶工を呼び戻し、再興をはかりました。そして、大窯に代わって登り窯が作られました。この曲は、登り窯をイメージし、一番太鼓に火を入れて、だんだんと窯に火が燃え上がっていく様子を表現しています。

第4部 まつり (民吉)

 江戸時代に入り、九州ではすでに、磁器の生産が始まっていました。そして、瀬戸の陶器が余り、窯屋は苦しくなってきました。これを救ったのが、加藤民吉であります。19世紀に入って、民吉は、九州に渡り、佐々で染付焼を学び、瀬戸に戻って、再び瀬戸の活気をとりもどしました。民吉は、磁祖として、窯神神社に祭られています。毎年9月の第2土曜、日曜日には、せともの祭りが、盛大に催され、磁祖民吉の遺徳を偲ぶ祭りとなっています。

和太鼓組曲「瀬戸・海上(かいしょ)の森」 (浜田 一馬 作曲・編曲)

 瀬戸市の南東部にある「海上の森」は、2005年愛知万博の会場です。季節によってさまざまに変わる「海上の森」の姿を、和太鼓を中心にしたシンフォニーにしました。

第1楽章 静寂

 闇に包まれた森が、薄日の夜明けを迎えようとする静けさをシンセサイザーが表現しています。各太鼓が順に加わり、森の目覚めを表現しています。

第2楽章 神秘

 シンセサイザーと太鼓群の繊細な絡みが、この森に生息するすべての動植物の息吹を表現します。安息と憩いの場としての森の存在を太鼓の音で描き出します。

第3楽章 風雨

 太鼓群の変拍子のモチーフが、怒涛のような嵐を表現します。何度も襲ってくる落雷音にも、森がじっと耐え忍ぶ様を表現します。

第4楽章 讃歌

 嵐が去り再び勇壮な森がかえってくる様子を表現します。終曲は太鼓のうねるような強打が、海上の森を謳歌するかのように終止します。

躍動 (川田 幸男 作曲・編曲)

 切れ味のある中太鼓を中心に締太鼓、ドラムスが全体をリードしながら打ち込む躍動感あふれる曲です。

華華 (大橋 香代子 作曲)

太鼓のリズムに乗って、パーランクとかつぎ桶が沖縄のイメージで楽しく華やかに舞います。 パーランクの踊りと力強く舞うかつぎ桶のソロ打ちや掛け合いが入り、後半は中太鼓が勇壮に盛り上げ、パーランクとかつぎ桶がそれに合わせて舞台いっぱい踊ります。 見ている人も自然とウキウキ楽しくなってくる曲です。